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グスターヴ・ホルストの代表曲6選|吹奏楽の名曲を演奏動画つきで紹介

吹奏楽のために書かれたオリジナル作品が、まだ現在ほど豊富ではなかった20世紀初頭。その時代に、吹奏楽という編成の可能性を大きく広げた作曲家が、グスターヴ・ホルスト(Gustav Holst)です。

《吹奏楽のための第1組曲》《吹奏楽のための第2組曲》は、現在も世界中の吹奏楽団で演奏される歴史的な名曲。さらに晩年には、ロンドンの街とテムズ川を描いた《ハマースミス》という、独創的な作品も残しています。作品数は決して多くありませんが、吹奏楽の歴史に与えた影響は非常に大きなものでした。

この記事では、ホルストの代表的な吹奏楽関連作品6曲を、成立背景や聴きどころ、演奏動画とともにご紹介します。軍楽隊のためのオリジナル作品から金管バンドのための組曲、作曲者自身による編曲まで、ホルストが管楽器に託した音楽を楽しんでみてください♪

目次

吹奏楽のための第1組曲 変ホ長調

作曲:グスターヴ・ホルスト / 演奏時間:約11分

《吹奏楽のための第1組曲》は、1909年に作曲されたホルストの代表作。吹奏楽のために書かれたオリジナル作品の古典として、現在も多くの吹奏楽団に親しまれています。作品28の1にあたり、「シャコンヌ」「間奏曲」「行進曲」の全3楽章で構成されています。

第1楽章「シャコンヌ」では、低音楽器が示す主題をもとに音楽が次々と変化します。軽快な「間奏曲」を経て、終楽章の「行進曲」では堂々とした響きへ。最初に登場した主題が作品全体を結びつけているのも面白いところです。約11分という長さの中に、吹奏楽の魅力がぎゅっと詰まった名曲です!

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吹奏楽のための第2組曲 ヘ長調

作曲:グスターヴ・ホルスト / 演奏時間:約11分

《吹奏楽のための第2組曲》は、1911年に作曲された全4楽章の組曲。《第1組曲》がホルスト自身の創作した主題を中心としているのに対し、こちらはイギリス各地に伝わる民謡や舞曲を素材にしているのが特徴です。

第1楽章「マーチ」には《スウォンジー・タウン》などの民謡が登場し、第2楽章「無言歌」ではオーボエなどが美しい旋律を歌います。第3楽章「鍛冶屋の歌」では金床を打つ音が加わり、終楽章「ダーガソンによる幻想曲」では《ダーガソン》と《グリーンスリーヴス》という異なる旋律が重なります。素朴な民謡が鮮やかな吹奏楽作品へと生まれ変わる、ホルストの編曲技法も楽しめる1曲です。

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ハマースミス ~前奏曲とスケルツォ

作曲:グスターヴ・ホルスト / 演奏時間:約14分

《ハマースミス》は、1930年にBBCの軍楽隊の委嘱によって作曲された、ホルスト晩年の傑作。原題は《Hammersmith: Prelude and Scherzo》で、ロンドン西部のハマースミス地区と、その街を流れるテムズ川から着想を得た作品です。

静かに流れ続けるテムズ川を思わせる「前奏曲」と、人々が行き交う活気あふれる街の様子を描いた「スケルツォ」が大きな対照を生み出します。ホルストはまず軍楽隊のために作曲し、のちに管弦楽版も制作しました。親しみやすい2つの組曲とは異なる、複雑な和声や深みのある響きを楽しめる作品です。

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ムーアサイド組曲

作曲:グスターヴ・ホルスト / 演奏時間:約14~15分

《ムーアサイド組曲》は、1928年にイギリスの金管バンド・コンクールの課題作品として作曲された組曲。もともとは木管楽器を含む吹奏楽ではなく、英国式金管バンドのために書かれた作品です。「スケルツォ」「ノクターン」「マーチ」の3楽章から構成されます。

軽快な「スケルツォ」、コルネットの歌う旋律が美しい「ノクターン」、力強い「マーチ」と、それぞれ異なる表情を持つのが魅力。特に終楽章の「ムーアサイド・マーチ」には、ゴードン・ジェイコブらによる吹奏楽編曲もあります。下の動画は原編成の金管バンドによる演奏なので、管楽器だけで生み出す豊かなハーモニーにも注目してみてください。

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マーチング・ソング(行進の歌)

作曲・軍楽隊編曲:グスターヴ・ホルスト

《マーチング・ソング》は、1906年に小管弦楽のために作曲された《2つの無言歌》作品22の第2曲。原題は《Marching Song》で、ホルスト自身がのちに軍楽隊のための編曲も手がけています。

《第1組曲》よりも前に生まれた作品で、ホルストが管楽器の音楽へ関心を広げていった過程を知るうえでも興味深い1曲です。現在演奏される吹奏楽版には他者による編曲もありますが、ホルスト自身の軍楽隊用自筆譜も現存しています。華やかな行進曲というだけでなく、作曲家の初期の歩みを感じながら聴きたい作品です。

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3つの民謡

編曲:グスターヴ・ホルスト

《3つの民謡》は、ホルストが軍楽隊のために編曲した初期の作品。原題は《Three Folk Tunes》で、イギリスの民謡《グローリッシャーズ》《ヒー・バック、シー・バック》《サンズ・オブ・リーヴァイ》の3曲を続けて演奏する構成です。正確な成立年はわかっていません。

冒頭の《グローリッシャーズ》は、《吹奏楽のための第2組曲》の第1楽章にも登場する旋律。二つの作品を聴き比べると、ホルストが同じ民謡をどのように扱ったのかを知ることができます。原曲の自筆譜は現存しますが未出版で、現在利用できる吹奏楽向けの編曲版には、編成や調性を変更したものもあります。通常の定番曲とは少し違った、吹奏楽史の面白さに触れられる作品です。

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作曲家について

グスターヴ・ホルスト(Gustav Holst/1874〜1934)は、イギリス・チェルトナム出身の作曲家、音楽教育者。管弦楽組曲《惑星》で広く知られていますが、吹奏楽の歴史においても重要な役割を果たしました。《吹奏楽のための第1組曲》《第2組曲》《ハマースミス》など、軍楽隊のために独創的な作品を残し、吹奏楽が芸術的な表現を追求できる編成であることを示した作曲家のひとりです。

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