青年演奏会のMC台本、ほかの人はどんなふうに書いてるんだろう?



実際の完成形を見る機会って滅多にないから気になるよね。
そんな君のために、今回は実例とともにMCのこだわりも紹介するよ。
参考にしてみてね。
こんにちは!札幌のオーボエ奏者・太田駿祐です。
演奏会を企画・主催しながら、
当日のMCも自分で担当しています。
これは自慢ですが「トークが面白かった!」と、
演奏よりトークを褒められることもあるくらい(笑)
そんなMCの実体験をもとに
台本づくり・話し方などのコツを紹介しています。
今回は、僕が実際の映画音楽コンサートで使ったMC台本8本をPDFで公開します!
楽器紹介、共演者との掛け合い、苦労話や次回公演の告知など、どんな意図で台本を組み立てたのかもご紹介。
演奏会の司会やMCを任された方の、原稿づくりの参考になれば嬉しいです。
前提:今回の演奏会について


今回の題材は、2026年8月30日に開催した映画音楽コンサート。
トランペット、オーボエ、ピアノの3人で、7種類の楽器を持ち替えて演奏しました。
- オーボエ/オーボエ・ダモーレ/イングリッシュホルン
- トランペット/コルネット/フリューゲルホルン
- ピアノ
演奏会のテーマは「映画音楽」と「7種類の楽器の魅力」。
映画音楽を楽しみながら、それぞれの楽器の魅力が伝わるように、プログラムとMCを組み立てました。
実際のMC台本PDFはこちら!
今回作った台本は、全部で8つのMCで構成されています。
台本には、共演者に話を振る箇所や、楽器を実演するタイミングも書き込んでいます。
【バズィング実演】などは、ステージ上での動きを示すメモです。
※台本をダウンロードしなくてもこの記事は最後まで楽しめます。
MC台本8本の構成と話題の配置
僕は台本を書く前に、各MCで「何を伝えたいか」を決めています。
今回の構成は、こんな感じでした。
| MC | 伝えたいこと |
|---|---|
| MC①「新時代」の後 | 開演の挨拶・演奏会のテーマを伝える |
| MC②「美女と野獣」の後 | オーボエとトランペットの紹介 |
| MC③「ガーネット」の後 | オーボエ・ダモーレとコルネットの紹介 |
| MC④「ニュー・シネマ・パラダイス」の後 | イングリッシュホルンとフリューゲルホルンの紹介 |
| MC⑤「人生のメリーゴーランド」の後 | 出演者それぞれの演奏会のお知らせ |
| MC⑥「竈門炭治郎のうた」の後 | この編成ならではの苦労話 |
| MC⑦「ハリー・ポッター」の後 | 次回のクリスマスコンサートの告知 |
| MC⑧「フレンド・ライク・ミー」の後 | 来場への感謝・アンケートのお願い |



「どこで何を話すか?」はMCを考えるうえで大事な【地図】になるよ。



これを見ると今回のテーマである「楽器紹介」に力を入れた演奏会だということがわかりますね。



ここからは、それぞれのMCでのちょっとしたこだわりを伝えるね。
① 楽器紹介は「説明+実演」で楽しんでもらう(MC②)
前半のMCでは、楽器の解説に実演を交えました。
例えばMC②では、オーボエとトランペットの音が鳴る仕組みを紹介しています。
トランペットは、唇がブルブルブル〜っと震えています。
ということで、坂口くん、ちょっとやってもらいましょう。【バズィング実演】
一方、オーボエはリードだけで音を出す実演を挟みました。
同じ管楽器でも、音が鳴る仕組みは違う。
それを言葉だけで説明するより、目の前で実演した方が、楽器に詳しくない方も楽しめるのではないかと考えたんです。
楽器紹介は、演奏家だからこそできるMCのひとつですね。



音の鳴る仕組みは、奏者にとっては当たり前ですが、お客様にとっては新鮮な情報です。バズィングの実演はとっても盛り上がりました。
② 珍しい楽器は、興味を持ってもらうところから(MC③・④)
MC③に登場するオーボエ・ダモーレは、すこし珍しい楽器です。
今回はこんなふうに紹介してみました。
(オーボエ・ダモーレを、)僕は「絶滅危惧種の楽器」と呼んでいます。笑
知らない楽器について、お客様は興味津々です。
まずは珍しさに興味を持ってもらい、そのあと、どんな時代に活躍した楽器で現在はどんな場所で演奏されているのか…?など、丁寧に解説することを心がけています。
詳しい説明をする前に「それってどんな楽器?」と思ってもらう。そんな順番を意識しています。



「お客様を一人たりとも置いてきぼりにしない」ということをモットーにMC原稿を作るようにしています。



丁寧に解説することで、楽器に詳しくないお客様も安心して演奏会を楽しめますね♪
また、MC④【イングリッシュホルンとフリューゲルホルンの紹介】では2つの名前に共通する「ホルン」という単語を話題にしました。
これから登場する2つの楽器に、共通する話題を見つける。
こうすると、まったく関係のない2つの楽器の紹介でも、MC全体にひとつのまとまりが生まれます。
③ 苦労話を、次の曲の聴きどころにつなげる(MC⑥)
後半のMC⑥【この編成ならではの苦労話】では、僕たちのアンサンブルならではの悩みを暴露しました。
それは、楽譜が少ない…という問題です。
僕らには深刻な悩みがあります。 なんせ、楽譜がないんですよね。笑
トランペット、オーボエ、ピアノという編成は珍しいので、楽譜を自分たちで編曲することが多いです。
大人数のオーケストラの響きを、たった3人で表現しなければならないこともあります。
今回、特に編曲と演奏が難しかったのが、「ハリー・ポッター」。
そこで実際に編曲を担当したメンバーに話を振り、苦労したところや聴きどころを紹介してもらいました。
ただ「大変だったんですよ〜!」と伝えたいわけではありません。笑
この編成ならではの苦労話も楽しんでもらいながら、次の演奏への期待につなげられたら素敵ですよね。



まさか演奏する楽譜まで自分たちで作っているなんて、お客様は思ってもいないですもんね!



そうそう。それも含めて「ここでしか聞けない演奏」だという印象にもつながるよね。
④ 次回公演の告知にも、自分たちらしさを(MC⑦)
MC⑦【次回のクリスマスコンサートの告知】では、ただ概要を読み上げるだけではなく、その裏話も交えました。
本音を言うと、ほんとは、ほんとうは、、、クリスマス前の日曜日とかにやりたかったんです。 でも……会場の抽選に外れまして。結果、クリスマス当日になりましたwww
クリスマス当日の夜にお客様が来てくださるのか、ちょっぴり不安だったんです。笑
このMCでは、その気持ちも隠さずに伝えることにしました。
ちょっとした不安や本音も、こうして笑いに変えながら伝えられるのがMCの面白いところだと思います。



実際、演奏会のあとには「クリスマスコンサートのチケットを買いたいです!」と声をかけてくださる方もおられました。
⑤ アンケートのお願いにも理由を添える(MC⑧)
最後のMC⑧【アンケートのお願い】では、ただ「ご協力をお願いします」と伝えるだけにはしていません。
皆さん、次はどんなの聴きたいですか?笑 ぜひ、アンケートで教えてください!
実は、この映画音楽コンサートも次回のクリスマスコンサートも、お客様からいただいたアンケートを参考に企画したものでした。
だからこそ、感想だけでなく「次はこんな曲が聴きたい」「こんな演奏会をやってほしい」という声も聞かせていただきたい。
僕たちにとってアンケートは、お客様と一緒に次の企画を考えるための大切なものなんです。



「アニソンが聴きたい!」「ゲーム音楽!」「昭和歌謡!」など、いろんなお声を頂きました♪



『これについて答えてほしい』とお願いするのが大事なんですね。
MC台本は、演奏会によって変わる
今回の台本は、かなり賑やかな内容になりました。笑
3人での掛け合いや、珍しい楽器の紹介もたくさん盛り込んだからです。
一方で、音楽をじっくり聴いていただきたい演奏会なら、もっとMCを少なくすることもあります。
今回の台本を、そのまま別の演奏会に当てはめる必要はありません。
自分のコンサートなら、どんな話題が合うだろう?
どの場面で話すと、次の演奏が楽しみになるだろう?
自分が伝えたいことを、自分の言葉で、お客様に届ける。
今回の実例が、皆さんの演奏会づくりの参考になれば幸いです!
MC・司会の台本を作る具体的な手順については、こちらの記事でもご紹介しています。


MCでの話題選びに困っている方は、こちらの記事を参考にしてください。


話すネタ、台本づくり、練習、話し方、例文まで。
悩みや目的に合わせて、必要な記事を探せます。


太田 駿祐
オーボエ奏者・コンサートデザイナー
札幌を拠点に、オーボエ奏者として活動しながら自主公演を企画。
演奏だけでなく、企画・MC・デザインまで自ら手がけています。







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