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天野正道の代表曲29選|吹奏楽の名曲を演奏動画つきで紹介

《「GR」より シンフォニック・セレクション》《シネマ・シメリック》《天雷无妄》など、ドラマチックで個性的な吹奏楽作品を数多く生み出してきた作曲家、天野正道。

映画やアニメの音楽から生まれた壮大な交響組曲、コンクールで親しまれる作品、さらに複数のテンポや調性を重ねる実験的な音楽まで、その作風は実に多彩です。同じ《GR》の音楽でも、異なる構成の作品がいくつも存在します。

この記事では、そんな天野正道の代表的な吹奏楽曲29作品を、成立背景や聴きどころ、演奏動画とともにご紹介します。コンクールや演奏会の選曲はもちろん、新しいお気に入りの曲探しにもぜひご覧ください♪

目次

「GR」より シンフォニック・セレクション

作曲:天野正道 / 演奏時間:約18分(大編成版)

天野正道の吹奏楽曲で、まず聴いておきたいのが《「GR」より シンフォニック・セレクション》。アニメ『ジャイアントロボ 地球が静止する日』の音楽を再構成した、劇的な展開が魅力の作品です。

緊迫した場面から壮麗な響きへ、まるで一本の映画を見ているように音楽が移り変わります。大編成版は約18分、中編成版は約12分。同じ《GR》でも《交響組曲第2番》《第3番》とは構成が異なるので、聴き比べるのも楽しいですよ!

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交響組曲第2番「GR」より

作曲:天野正道 / 演奏時間:約16分

《交響組曲第2番「GR」より》は、『ジャイアントロボ』の音楽から生まれた吹奏楽作品。重厚な管楽器の響きと、ドラマを追うような展開を楽しめます。

もとは作曲者自身が映像音楽を管弦楽の交響組曲にまとめ、その音楽をさらに吹奏楽用に再構成したもの。勢いのある場面と歌い上げる場面の対比が印象的です。演奏会で取り上げる際は、追加曲《トレインチェイス》を含む版との違いにも注意しましょう。

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交響組曲第3番「GR」より

作曲:天野正道

『ジャイアントロボ』の世界を、別の流れで楽しめる《交響組曲第3番「GR」より》。同じシリーズの《第2番》とは違う音楽の組み合わせで、作品の新たな表情が現れます。

映像用に作曲された音楽を、コンサートで聴くためのまとまりある作品として再構成しています。《シンフォニック・セレクション》とも使用素材や展開が異なるので、《GR》を気に入った人はぜひ続けて聴いてみてください。

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シネマ・シメリック

作曲:天野正道 / 演奏時間:約9分

《シネマ・シメリック》は、タイトルからも映画の世界を連想させる吹奏楽作品。約9分のなかに鮮やかな場面転換が詰まった、天野正道らしい1曲です。

映像が実際に流れていなくても、音楽だけで物語を想像できるのが面白いところ。リズムの動きや楽器の組み合わせが変わるたびに、違う情景が浮かんでくるようです。コンクール自由曲の候補としても知られています。

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出エジプト記

作曲:天野正道

歴史や宗教的な物語を題材にした作品を探しているなら《出エジプト記》。旧約聖書に登場する、エジプトからの脱出の物語に着想を得た吹奏楽曲です。

自由を求める人々の歩みを思わせる、重厚で劇的な響きが魅力。中編成版も出版されているため、演奏を検討するときは編成と楽譜の版を確認すると安心です。

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交響曲第1番「グラール」

作曲:天野正道

《交響曲第1番「グラール」》は、グラールウインドオーケストラの委嘱作品をもとに完成した、天野正道の本格的な交響曲。全4楽章を通して、大きな音楽の流れを味わえます。

前半の楽章には、もともと独立して書かれた作品の音楽が生かされています。終楽章ではそれまでの主題が再登場し、壮大な結末へ。パイプオルガンを用いる楽譜ですが、オルガンなしでも演奏できるよう配慮されています。

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ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ

作曲:天野正道 / 演奏時間:約13分

フランス語の長い題名が目を引く《ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ》。愛の形が万華鏡のように変化するというイメージを持つ作品です。

題名を知ってから聴くと、音色や響きが次々と姿を変える感覚をいっそう楽しめそう。約13分の作品で、異なる編成や構成の版も存在するため、演奏時間や使用楽譜を確かめながら選びたい1曲です。

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カプレーティとモンテッキ~「ロメオとジュリエット」その愛と死~

作曲:天野正道

《カプレーティとモンテッキ》は、『ロメオとジュリエット』の悲恋に着想を得た吹奏楽作品。情熱的な響きだけでなく、切なさを感じさせる音楽も魅力です。

題名は、物語に登場する対立した二つの家を指しています。恋人たちをめぐる運命を思い浮かべながら聴くと、音楽の緊張と叙情の対比が印象に残るはずです。

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レトロ

作曲:天野正道

2023年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅲ《レトロ》。クラシックの行進曲とは違う、ロックやポップスの感覚が詰まった作品として注目されました。

明るいロック風の場面、しっとりとしたバラード、熱気のあるクロスオーバーへと音楽が進みます。トランペットやアルトサクソフォーンのソロ、リズム隊のノリにも注目! 課題曲だったころを思い出しながら聴くのも楽しいですね。

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パラフレーズ・パァ《スタティック・エ・エクスタティック》アヴェック・アン・プロローグ・エ・レピローグ

作曲:天野正道

ひときわ長い題名の《パラフレーズ・パァ《スタティック・エ・エクスタティック》アヴェック・アン・プロローグ・エ・レピローグ》。天野正道の実験的な音楽語法に触れたい人におすすめの作品です。

題名には「静的」と「恍惚的」という対照的な言葉が含まれています。音が動かずに張りつめる瞬間と、激しくエネルギーが放たれる瞬間。その対比を意識すると、独特の構成を楽しめます。

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天雷无妄

作曲:天野正道 / 演奏時間:約22分(全4楽章)

《天雷无妄》は、全4楽章・約22分からなる天野正道の大作。重厚な合奏と大胆な音楽の展開をじっくり楽しめます。

「天雷无妄」は中国古典『易経』の卦の名前でもあります。題名が持つ独特の世界観に加え、各楽章で響きやテンポがどう変わるかに注目してみてください。

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エクスピエイション(贖罪)

作曲:天野正道

《エクスピエイション(贖罪)》は、争いの終結や人間の祈りを感じさせる作品。コソボ紛争が終結した時代の出来事から着想を得ています。

静かな問いかけのような音楽と、強い緊張をはらむ響きが対照的。軽やかな演奏会曲とは違う、深く考えながら聴きたい1曲です。
掲載動画は小編成版です。

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舞楽

作曲:天野正道

日本的な雰囲気を持つ天野作品なら《舞楽》も外せません。日本神話とギリシャ神話の共通点から発想した、独特の世界観を持つ吹奏楽曲です。

舞楽は雅楽と結びついた舞踊のこと。作品ではその言葉から連想される儀式的な雰囲気と、現代の吹奏楽の響きが出会います。異なる文化が音楽でつながる面白さを味わえる1曲です。

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鼓響…故郷

作曲:天野正道 / 演奏時間:約12分38秒(原典版)

《鼓響…故郷》は、作曲者の故郷・秋田の四季と祭りの情景を描いた作品。秋田吹奏楽団の創立30周年を記念して書かれ、2005年に初演されました。

全3楽章で、雪の季節から春の訪れ、そして夏の祭りへと音楽が進みます。終楽章には太鼓や祭囃子が登場し、地元のお囃子を取り入れる工夫もできます。原典版は約12分38秒、短縮版は約8分26秒です。

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交響組曲第7番「BR」

作曲:天野正道 / 演奏時間:約40分(全曲)

映画『バトル・ロワイアル』の音楽を再構成した《交響組曲第7番「BR」》。映像音楽で活躍した天野正道の作風を味わうのにぴったりの大作です。

映画の緊張感を感じさせる鋭い響きと、大きく歌い上げる場面が交錯します。
動画は全曲ではなく抜粋・編集版です。

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交響組曲第4番「FI」~秘境探検ファム&イーリー~

作曲:天野正道

《交響組曲第4番「FI」》は、アニメ『秘境探検ファム&イーリー』の音楽から生まれた作品。冒険物語らしい色彩豊かな世界が、吹奏楽の響きに広がります。

『ジャイアントロボ』を題材にした《GR》とは違う、ファンタジーの雰囲気を持つ作品です。天野正道が映像のために書いた音楽を、演奏会のレパートリーへと発展させてきた歩みも感じられます。

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交響組曲第8番「SIN」

作曲:天野正道

《交響組曲第8番「SIN」》は、全6楽章の大規模な作品。天野正道の交響組曲の世界をさらに広げてくれるレパートリーです。

複数の楽章でさまざまな音楽の表情を描き分けます。陸上自衛隊中央音楽隊による録音も知られており、じっくり鑑賞するプログラムにも向いています。

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交響組曲第9番「海のオーロラ」より

作曲:天野正道 / 演奏時間:約25分

幻想的な題名が印象に残る《交響組曲第9番「海のオーロラ」より》。海と光を連想させる、映像音楽由来の交響組曲です。

映像のために書かれた旋律や場面の音楽が、演奏会向けの大きな流れへと生まれ変わっています。全体は約25分。短い自由曲とは違った、天野作品の広がりを聴いてみてください。

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交響組曲第10番「BR2」より

作曲:天野正道 / 演奏時間:約33分

《交響組曲第10番「BR2」より》は、映画『バトル・ロワイアルII』の音楽に由来する大作。前作を題材にした《第7番「BR」》と聴き比べたい作品です。

全体で約33分と長く、映画の場面を思わせる緊張と解放が続きます。両作品を続けて聴くと、同じシリーズの世界を天野正道がどのように音楽で描いたのかが見えてきそうです。

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五行相剋

作曲:天野正道 / 演奏時間:約10分

《五行相剋》は、東洋思想の「五行説」に着想を得た吹奏楽作品。約10分のなかで緊迫した音のぶつかり合いを楽しめます。

五行とは木・火・土・金・水の五つの要素のこと。「相剋」は互いを抑え合う関係を表します。題名を知ってから聴くと、異なる響きが拮抗するような音楽の面白さを感じられます。

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オルレアンの少女

作曲:天野正道 / 演奏時間:約15分30秒

《オルレアンの少女》は、フランスの歴史に登場するジャンヌ・ダルクを題材にした作品。戦いと信念、そして悲劇的な運命を連想させる本格的な吹奏楽曲です。

約15分半の音楽のなかに、緊迫した場面と叙情的な響きが広がります。ジャンヌ・ダルクの生涯を少し知ってから聴くと、音楽のドラマをいっそう楽しめそうです。

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忠臣蔵異聞

作曲:天野正道 / 演奏時間:約19分

日本の物語を題材にした天野正道の作品として《忠臣蔵異聞》も紹介したい1曲。『忠臣蔵』の世界を吹奏楽で描く、約19分の大作です。

おなじみの物語をそのまま追うだけではなく、「異聞」という題名からは新たな視点も感じられます。和の雰囲気と現代的な音響の組み合わせを、じっくり楽しみたい作品です。

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波瀾万丈

作曲:天野正道

《波瀾万丈》は、その名のとおり変化に満ちた音楽を楽しめる全3楽章の作品。曲名だけでも、いったいどんな展開が待っているのか気になりますね。

楽章ごとに異なる雰囲気が現れ、短い曲には収まりきらない大きな音楽の流れを味わえます。
掲載動画は全曲ではなく抜粋版です。

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「ル・ボゥ・ジャポン」組曲

作曲:天野正道

《「ル・ボゥ・ジャポン」組曲》は、『バンドジャーナル』創刊45周年を記念して書かれた全4楽章の作品。日本を題材にした天野正道の音楽に触れられます。

「美しい日本」を思わせる題名のとおり、一つの情景にとどまらず、複数の楽章で音楽を描き分ける構成。演奏会では、組曲ならではの場面の変化を楽しんでみてください。

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Epitaphe 2011.3.11(墓碑銘)

作曲:天野正道

《Epitaphe 2011.3.11(墓碑銘)》は、東日本大震災を背景にした追悼の音楽。「墓碑銘」を意味する題名が、作品の静かな重みを伝えています。

大きな出来事を音楽でどう受け止めるか。その問いに思いを寄せながら聴きたい1曲です。華やかさを競うのではなく、響きに耳を澄ませる時間を演奏会にもたらしてくれます。

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チェイサー

作曲:天野正道

小さな編成でも天野正道らしい鋭い音楽を楽しみたいなら《チェイサー》!小編成にも対応した、緊張感とスピード感が魅力の作品です。

追いかけるように進むリズムと、さまざまな楽器が受け渡す音型が印象的。大作とは違う凝縮された迫力があり、少人数で個性的な自由曲を演奏したいバンドにも候補になりそうです。

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ゲマトリア

作曲:天野正道 / 演奏時間:約7分30秒

《ゲマトリア》は、音の仕組みや組み合わせに興味のある人に紹介したい作品。小編成対応ながら、天野正道らしい緻密な音楽が楽しめます。

ゲマトリアとは、文字に数を対応させて意味を読み解く考え方のこと。そうした題名のもと、響きやリズムがどう組み合わされるかに注目すると、作品の個性が見えてきます。

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白檀

作曲:天野正道

《白檀》は、ふつうの吹奏楽曲とは少し違う響きに出会える作品。複数のテンポや調性、リズムが同時に重なる、現代的な音楽が特徴です。

ポリテンポとは、異なる速さの音楽が同時に進むこと。さまざまな小さな音の集まりが、全体としてひとつの風景をつくります。耳を向ける場所によって印象が変わる面白さをぜひ味わってみてください。

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緑

作曲:天野正道 / 演奏時間:約7分30秒

《緑》は、天野正道の実験的な響きを楽しめる小編成対応作品。約7分半のなかで、音の密度や高さの違いが印象を変えていきます。

半音より細かな音程である「微分音」や、隣り合う音が密集した「クラスター」などの技法を使用。メロディーを追うだけでは味わえない、響きそのものを聴く楽しさがあります。

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作曲家について

天野正道(1957年生まれ)は、秋田県出身の作曲家・編曲家。吹奏楽だけでなく、映画・アニメ・ゲームなどの映像音楽や管弦楽作品も数多く手がけています。《GR》シリーズをはじめとした交響組曲や、2023年度全日本吹奏楽コンクール課題曲《レトロ》などで知られています。映画的な表現と、現代的で実験的な作曲技法の両方を持ち合わせた作曲家です。

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