曲紹介のために作品について調べてみると、作曲者、時代背景、物語、楽曲構成、初演、聴きどころなど、たくさんの情報が出てきます。
でも、それを全部MCに入れようとすると、今度は長くなりすぎます。
「結局、何を話せばいいの?」
となりやすいのが、曲紹介MCの難しいところです。
この記事では、演奏会で使いやすい曲紹介のMC例文を、場面別に紹介します。
クラシック、映画音楽、ポップス、季節の曲など、演奏する作品やコンサートの雰囲気に合わせてアレンジして使ってください。
曲紹介は「ひとつ伝われば十分」
曲紹介では、作品について知っていることをすべて説明する必要はありません。
たとえば、
- どんな雰囲気の曲なのか
- どんな情景を描いているのか
- どこを聴いてほしいのか
- なぜ今日この曲を演奏するのか
- 演奏者にとってどんな曲なのか
などから、ひとつ選ぶだけでも十分です。
お客様がこれから聴く演奏を少し楽しみになること。
それが曲紹介の大きな役割です。
1. 基本の曲紹介
例文1|シンプルに紹介する
続いてお送りしますのは、○○作曲《○○》です。
どうぞお聴きください。
迷ったときは、まずこれだけでも十分です。
2. 曲の雰囲気を伝えるとき
例文2|明るい曲
次に演奏する《○○》は、明るく軽やかな雰囲気が魅力の作品です。
のびやかな旋律にも注目してお聴きください。
例文3|静かな曲
続いては《○○》をお送りします。
穏やかで美しい旋律が印象的な作品です。
ゆっくりとお楽しみください。
3. 情景を伝えるとき
例文4|風景をイメージしてもらう
この曲は、○○の風景を描いた作品です。
音楽の中に広がる景色を想像しながらお聴きください。
情景が浮かびやすい作品に使いやすい形です。
4. 物語のある曲を紹介するとき
例文5|ストーリーを短く伝える
《○○》は、○○という物語をもとにした作品です。
曲の中で場面が移り変わっていく様子にも注目してお楽しみください。
物語を最初から最後まで説明する必要はありません。
演奏を聴くうえで必要な部分だけを紹介します。
5. 作曲者を紹介するとき
例文6|作曲者についてひと言入れる
次にお送りするのは、○○が作曲した《○○》です。
○○は、○○時代を代表する作曲家のひとりとして知られています。
どうぞお聴きください。
作曲者の経歴も、曲に関係する情報だけに絞ると聞きやすくなります。
6. 有名なクラシック曲を紹介するとき
例文7|耳にしたことがある曲
次の曲は《○○》です。
テレビや映画、CMなどで耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
今日は○○の編成でお楽しみください。
7. あまり知られていない曲を紹介するとき
例文8|初めて聴く人に向ける
続いては《○○》という作品をお送りします。
あまり演奏される機会の多くない曲ですが、○○の美しさが魅力の作品です。
ぜひこの機会にお楽しみください。
「知らない曲だから難しい」と感じさせない紹介を意識します。
8. 聴きどころを伝えるとき
例文9|注目ポイントをひとつ伝える
この曲では、途中に登場する○○の美しい旋律にもぜひ注目してみてください。
《○○》をお送りします。
聴きどころは、ひとつに絞ると覚えてもらいやすくなります。
9. ソロが印象的な曲を紹介するとき
例文10|ソロパートを紹介する
次に演奏する《○○》では、○○によるソロが大きな聴きどころのひとつです。
楽器の音色にも注目してお聴きください。
10. 映画音楽を紹介するとき
例文11|作品名から入る
続いては、映画『○○』より《○○》をお送りします。
映画の印象的な場面を彩る音楽として親しまれている一曲です。
作品の世界を思い浮かべながらお楽しみください。
11. 映画を知らない人にも伝えるとき
例文12|映画を見ていなくても楽しめる紹介
次に演奏するのは、映画『○○』で使用された《○○》です。
映画をご覧になったことがない方にも、ひとつの音楽作品として楽しんでいただける美しい一曲です。
映画のあらすじを詳しく説明しすぎないのもポイントです。
12. ポップスを紹介するとき
例文13|親しみやすく紹介する
ここからは少し雰囲気を変えて、○○の《○○》をお送りします。
聴いたことのある方も多いのではないでしょうか。
どうぞお楽しみください。
13. 歌詞のある曲を器楽で演奏するとき
例文14|歌の内容に少し触れる
次に演奏する《○○》は、○○という思いを歌った作品です。
今回は歌詞のない器楽版で、その旋律をお届けします。
歌詞そのものを長く説明するより、曲全体のテーマを短く伝えると自然です。
14. 季節の曲を紹介するとき
例文15|季節感を入れる
続いては、この季節にぴったりの《○○》をお送りします。
○○の情景を思い浮かべながらお楽しみください。
クリスマス、春、夏などのコンサートにも使いやすい形です。
15. 演奏会のテーマと結びつけるとき
例文16|コンセプトとの関係を伝える
本日の演奏会では「○○」をテーマにお届けしています。
次の《○○》も、そのテーマを象徴する一曲として選びました。
どうぞお聴きください。
単なる作品解説ではなく、なぜ今日演奏するのかが伝わります。
16. 演奏者の思い入れを伝えるとき
例文17|個人的なエピソードを短く入れる
次の《○○》は、僕自身とても思い入れのある一曲です。
○○の頃から何度も聴いてきた作品で、今日は皆さまに演奏でお届けできることを嬉しく思っています。
個人的な話は、その曲を選んだ理由につながる程度にまとめると自然です。
17. 初めて演奏する曲を紹介するとき
例文18|演奏者側の新鮮さを伝える
続いて演奏する《○○》は、今回僕たちが初めて取り組んだ作品です。
練習を重ねる中で、○○という魅力を感じるようになりました。
どうぞお楽しみください。
18. 曲名だけ短く伝えたいとき
例文19|流れを止めない紹介
続いては、○○作曲《○○》をお送りします。
演奏会の流れによっては、これだけの方が自然なこともあります。
19. 演奏後に曲を紹介するとき
例文20|演奏を先に聴いてもらう
ありがとうございました。
ただいまお聴きいただいたのは、○○作曲《○○》でした。
曲名を伏せて聴いてもらいたい場合や、演奏の流れを優先したい場合に使えます。
曲紹介で「情報を全部言う」のは逆効果になることもある
曲について調べるほど、
「この情報も入れたい」
「これも知ってほしい」
と話したくなるものです。
でも、お客様はこれから演奏を聴きます。
作曲年、初演、調性、作品番号、詳しい構成などを一度に伝えても、すべてを覚えてもらうのは難しいかもしれません。
MCでは、
「この曲を聴く前に、何をひとつ知ってもらえたら楽しめるか」
を考えると、内容を選びやすくなります。
専門用語はそのまま使わなくてもいい
音楽をしている人にとって普通の言葉でも、お客様には伝わりにくいことがあります。
たとえば、
「第2楽章」
「ロンド形式」
「主題」
「カデンツァ」
などを使う場合も、必要であれば短く説明を加えると親切です。
曲紹介は音楽の知識を披露するためではなく、お客様が演奏を楽しむための入口として考えてみてください。
曲紹介をしない選択肢もある
すべての曲にMCを入れる必要はありません。
曲と曲を続けて演奏した方が自然なプログラムや、音楽の余韻を大切にしたい場面では、あえて説明を入れない方がよい場合もあります。
演奏会全体の流れを見ながら、曲紹介を入れる場所を選びましょう。
その演奏会だからこそ話せることをひとつ入れる
作品について調べればわかる情報は、プログラムやインターネットでも読むことができます。
一方で、
- なぜこの曲を選んだのか
- 演奏していて何を感じたのか
- 共演者とどんなことを話したのか
- 今回の演奏会でどこを聴いてほしいのか
といった話は、そのステージでしか聞けません。
曲紹介に迷ったときは、**作品の説明だけでなく、「今日この曲を演奏する理由」**にも目を向けてみると、その演奏会らしいMCになります。
話すネタ、台本づくり、練習、話し方、例文まで。
悩みや目的に合わせて、必要な記事を探せます。
