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吹奏楽コンクールの課題曲はどう決まる?公募・朝日作曲賞・委嘱作品の仕組み

吹奏楽コンクール資料室 情報確認:2026年10月29日

全日本吹奏楽コンクールでは、毎年新しい課題曲が用意されています。

課題曲には、作品を公募して選ばれたものや、全日本吹奏楽連盟が作曲家に依頼して制作されたものがあります。

課題曲は誰が、どのような方法で決めているのでしょうか。朝日作曲賞による公募、委嘱作品、選考から発表までの流れを、2026年度の課題曲を例に紹介します。

全日本吹奏楽コンクールの課題曲はどう決まる?

課題曲は、全日本吹奏楽連盟が公募作品や委嘱作品などから選定し、発表しています。

公募作品には朝日作曲賞の受賞作品があり、委嘱作品は連盟が作曲家へ制作を依頼するものです。採用作品と課題曲番号が決定すると、楽譜や参考演奏などが提供されます。

目次

課題曲を決めるのは全日本吹奏楽連盟

全日本吹奏楽コンクールの課題曲は、主催者である全日本吹奏楽連盟が決定・発表しています。

課題曲の作品名、作曲者、演奏時間、楽器編成などは、毎年度の公式案内に掲載されます。

HOW REQUIRED PIECES ARE SELECTED SELECTION 課題曲はどう決まる? 公募・委嘱・作品決定・発表
項目内容
課題曲の決定・発表全日本吹奏楽連盟
主な作品の選定経路公募・委嘱など
公募制度の一例朝日作曲賞
委嘱作品連盟が作曲家に制作を依頼する作品
課題曲の発表作品名・作曲者・番号などを公式サイト等で案内
演奏出場団体が年度の規定に従って課題曲を選択

すべての課題曲が同じ公募から選ばれているわけではありません。作品が採用される経路には違いがあります。

課題曲を決める主な方法は公募と委嘱

全日本吹奏楽コンクールの課題曲には、公募を通じて選ばれた作品と、作曲家に制作を依頼した委嘱作品があります。

一般から作品を募集 公募作品

募集要項に沿って提出された作品を審査し、採用作品を決定する方法。朝日作曲賞が代表的です。

作曲家に制作を依頼 委嘱作品

全日本吹奏楽連盟が作曲家へ作品制作を依頼し、課題曲として採用する方法。

どちらも、全国の出場団体が演奏する課題曲として採用される点は共通しています。

ただし、公募作品と委嘱作品では、作品が制作・選定される過程が異なります。

朝日作曲賞による課題曲の公募

朝日作曲賞は、全日本吹奏楽連盟と朝日新聞社による吹奏楽作品の作曲公募です。

1990年に第1回が行われ、その受賞作品は1991年度の全日本吹奏楽コンクール課題曲に採用されました。

現在も朝日作曲賞による公募は継続されています。

応募作品は募集要項に沿って制作する

朝日作曲賞では、あらかじめ定められた応募規定に従って作品を提出します。

例えば第35回朝日作曲賞の募集要項には、作品の演奏対象、演奏時間、楽器編成、技術的な難易度、未発表・未出版であることなどについて条件が設けられていました。

STEP 1 作品を募集 公表された応募規定に沿って作曲
STEP 2 応募・選考 提出された作品を審査
STEP 3 受賞作品を決定 朝日作曲賞などの入賞作品を発表
STEP 4 課題曲に採用 翌年度の課題曲として発表・提供

応募条件は毎回同じとは限らない

朝日作曲賞の応募規定は、募集回によって変更される場合があります。

過去の募集要項に記載された演奏時間・応募資格・編成などを、すべての年度に共通する条件として扱うことはできません。

朝日作曲賞の受賞作品は翌年度の課題曲に

第35回朝日作曲賞では、森山至貴の《夕映えの丘》が受賞作品となり、2026年度の課題曲Ⅰに採用されました。

2026年度の課題曲公募については、朝日作曲賞の受賞作品だけでなく、入選作品についても課題曲として採用することが募集要項に記載されています。

受賞年と課題曲年度の違い

2026年度の課題曲となった《夕映えの丘》は、第35回朝日作曲賞の受賞作品です。

作品の選考・受賞と、課題曲として演奏される年度には時間差があります。

委嘱作品は作曲家への依頼で制作される

公募とは別に、全日本吹奏楽連盟が作曲家へ新しい作品の制作を依頼する場合があります。

このように制作された作品を「委嘱作品」と呼びます。

2026年度の課題曲では、星出尚志の《ザ・ガーズ》と伊藤康英の《管楽器のためのフィナーレ》が全日本吹奏楽連盟の委嘱作品です。

2026年度の委嘱作品作曲者
課題曲Ⅱ《ザ・ガーズ》星出尚志
課題曲Ⅳ《管楽器のためのフィナーレ》伊藤康英

委嘱作品は、朝日作曲賞のように一般から募集した作品を審査する方法とは、作品制作の出発点が異なります。

委嘱作品が毎年同じ数とは限らない

2026年度には委嘱作品が2曲ありますが、すべての年度で委嘱作品が2曲と決められているわけではありません。

年度ごとの選定経路は、それぞれの公式課題曲資料で確認する必要があります。

2026年度の課題曲はどのように選ばれた?

2026年度の第74回全日本吹奏楽コンクールには、4作品の課題曲が用意されました。

全日本吹奏楽連盟の公式案内には、次の作品が掲載されています。

番号作品名作曲者公式表示
Ⅰ 夕映えの丘 森山至貴 第35回朝日作曲賞受賞作品
Ⅱ ザ・ガーズ 星出尚志 全日本吹奏楽連盟委嘱作品
Ⅲ あつまれ おもちゃのマルチャ! 伊藤士恩 受賞・委嘱の表示なし
Ⅳ 管楽器のためのフィナーレ 伊藤康英 全日本吹奏楽連盟委嘱作品

課題曲Ⅲの選定経路について

全日本吹奏楽連盟の2026年度課題曲一覧では、課題曲Ⅲ《あつまれ おもちゃのマルチャ!》には、朝日作曲賞受賞作品や委嘱作品という表示が付いていません。

表示がないことだけで、具体的な選考・採用経路を断定することはできません。本記事では公式一覧に記載された範囲で区別しています。

このように、同じ年度の課題曲にも、公式に示される作品の選定経路には違いがあります。

課題曲の番号はいつ決まる?

課題曲の作品が決定した段階で、必ずしも課題曲Ⅰ〜Ⅳの番号まで決まっているとは限りません。

例えば全日本吹奏楽連盟は、2025年6月13日に2026年度の課題曲4作品を発表しましたが、その時点では課題曲の順番などは未定と案内していました。

2025年6月13日
2026年度の課題曲4作品を発表

作品名と作曲者を発表。課題曲の番号・順番などは未定。

その後
課題曲番号を確定

課題曲Ⅰ〜Ⅳとして公式の作品一覧に掲載。

2026年
楽譜・参考演奏を提供

課題曲のスコア・パート譜、参考演奏CD・DVDなどを販売。

つまり、課題曲として採用する作品の決定と、番号・順番の決定は別の段階になっています。

課題曲番号の決定基準について

今回参照した公式発表だけでは、課題曲Ⅰ〜Ⅳの番号をどのような基準や審議によって割り振っているのか、詳しい内部手続きまでは確認できません。

「難易度順」「作曲者の年齢順」などの基準があると推測して説明することは避けています。

選ばれた課題曲はどのように演奏団体へ届く?

決定した課題曲は、全日本吹奏楽連盟から楽譜や参考演奏などの形で提供されます。

2026年度は4作品のフルスコア、コンデンススコア、パート譜のほか、参考演奏CD・DVDなどが販売されています。

演奏に必要な資料 楽譜

フルスコア・コンデンススコア・パート譜などを提供。

作品を知るための資料 参考演奏

公式の参考演奏音源を提供。公式YouTubeでも一部を公開。

課題曲を実際に演奏する際には、年度ごとに定められた実施規定や演奏上の注意事項に従う必要があります。

課題曲はマーチと非マーチから選ばれる?

朝日作曲賞の公募では、行進曲と行進曲以外の作品が募集対象になっています。

実際の課題曲にも、マーチや序曲、幻想曲など、異なる形式の作品が含まれています。

ただし、マーチと非マーチを毎年同じ数ずつ採用する仕組みとは限りません。

また、課題曲番号によってマーチと非マーチが固定されているわけでもありません。

課題曲Ⅴは別の作曲コンクールから選ばれていた

2003〜2022年度には、課題曲Ⅰ〜Ⅳに加えて課題曲Ⅴが設けられていました。

特に2009年度以降の課題曲Ⅴには、朝日作曲賞とは別の「全日本吹奏楽連盟作曲コンクール」で第1位となった作品が採用されていました。

この制度は若手邦人作曲家の発掘を目的としたもので、課題曲Ⅴの廃止に伴って公募も停止されました。

現在も継続 朝日作曲賞

吹奏楽コンクールの課題曲となる作品を募集する公募制度。

2022年度で終了 課題曲Ⅴ

2009年度以降は、別の作曲コンクールの第1位作品を採用。

課題曲Ⅴの廃止は、朝日作曲賞の公募がなくなったことを意味するものではありません。

課題曲の決定方法はどこで調べられる?

課題曲の作品名と作曲者、朝日作曲賞の受賞作品や委嘱作品の区別は、全日本吹奏楽連盟の公式課題曲一覧で確認できます。

朝日作曲賞の応募資格・応募規定・選考・表彰などは、各回の公式募集要項に記載されています。

また、連盟の公式発表や会報には、課題曲の採用作品や販売に関する情報が掲載されています。

資料の確認範囲について

本記事では、全日本吹奏楽連盟が公表した課題曲の採用作品・公募要項・委嘱作品の表示を中心に紹介しています。

連盟内部のすべての審議経過、選考委員会の議事録、各作品の採用理由を網羅したものではありません。

出典・参考資料

全日本吹奏楽連盟の公式課題曲資料と募集要項を中心に参照しました。

資料確認:2026年10月29日

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